極限で戦うための回復術─若月隼太が語る、血液循環を高めるJIKKO習慣

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アルペンスキー日本代表

若月 隼太

HAYATA WAKATSUKI

極限で戦うための回復術─若月隼太が語る、血液循環を高めるJIKKO習慣

スキーとの出会い、世界への階段

本日はよろしくお願いします。まず、若月選手のプロフィールと、スキーとの出会いについて教えてください。

はじめまして。ホテルロッソ所属の若月隼太です。新潟県湯沢町、苗場スキー場の麓で生まれ育ちました。物心ついたときにはすでにスキーをしていて、生活のすぐ隣に雪とゲレンデがある、、、それが当たり前の環境でした。父が全日本選手権で優勝経験のあるスキーヤーだったこともあり、家族にとってスキーは特別な存在。さらに、苗場にはオリンピックにも出場した皆川賢太郎郎さんという大先輩がいて、小さい頃からその背中を身近に見ながら育ちました。「気づいたら、世界を目指していた」というのが正直な感覚です。自分で決めたというより、自然とその道に進んでいた気がします。

他のスポーツに興味はなかったのですか?

水泳や陸上、野球などもやっていましたよ。外で遊ぶのが好きだったので、いろんなスポーツに触れていました。ただ、それも全部「スキーに活かすため」という意識がどこかにあった気がします。体を強くするため、動きの幅を広げるため、スキーがより上手くなるための“準備”のような感覚で取り組んでいたんです。だからこそ、小学生のうちから「自分はスキーで生きていくんだ」という覚悟に近いものを持っていたかもしれません。まわりの子どもたちが「何になりたい?」と話す中で、僕の中ではその選択肢がすでにスキーしかなかった。それくらい、幼少期からスキーが生活の中心にありました。

一瞬にかけるスピードと集中力

アルペンスキーの魅力はどんなところにありますか?

アルペンスキーの最大の魅力は、非日常のスピードと傾斜の中で自分を研ぎ澄ませる感覚にあると思います。中には斜度が40度を超えるようなコースもあり、初めてその斜面に立ったときは「本当にここを滑るのか…」と息を呑みました。大回転では、100km/h近いスピードで1分足らずのコースを駆け抜け、その中で100分の1秒を争います。

でも不思議と、レースに入るとスイッチが入り、恐怖心は消えていくんです。むしろ、自分からスピードを“求めないと”怖くなる。滑るというより、攻める感覚。自ら限界に踏み込んでいくことで、集中力が極限まで高まり、すべての感覚が研ぎ澄まされていく。その“ゾーン”に入れるかどうかが勝負の分かれ目です。

子どもの頃から、急斜面やコブを滑るのが純粋に楽しかった。今思えば普通じゃなかったかもしれませんが(笑)、僕にとってアルペンスキーは、身体と道具、雪と斜面のすべてと対話しながら、一瞬の最速を目指すスポーツなんです。

「フィジカル」「メンタル」「マテリアル」の三位一体

若月選手が意識しているトレーニングや強化ポイントは?

アルペンスキーという競技は、ひとことで言えば“総合格闘技”のようなものだと思っています。身体だけでも、技術だけでも結果は出せない。「フィジカル」「メンタル」「マテリアル」、この3つが噛み合って初めて世界と戦える準備が整う。僕はそれを“三位一体”のバランスだと捉えています。

まず「フィジカル」。僕は身長が低めなので、重心の低さを活かした細かい操作性が武器です。そのぶん、下半身の強化が絶対条件。200kg超のスクワットや、有酸素・無酸素、瞬発系から持久系まで、幅広いメニューを取り入れています。

そして「体幹」。滑走中の遠心力に耐えるには、お腹まわりの強さが不可欠。世界のトップ選手を見ると、まるで“丸太”のように軸がどっしりしている。軸が安定すれば、ミスのリカバリーやコース状況への対応力にもつながります。ただ、どんなに体が仕上がっていても、心の状態が整っていなければ力は発揮できません。だから「メンタル」も同じくらい大切。1本勝負の中で平常心を保ち、普段どおりの滑りを再現するには、技術だけでなく、心のルーティンも鍛えておく必要があります。

そして「マテリアル」。これは道具の精度やセッティングの話。スキー板やブーツの調整、ワックスの選択など、100分の1秒を争う競技では些細な違いが結果を左右します。僕は自分で板のチューンナップも行っていて、それも滑りの一部だと考えています。

この3つはそれぞれ独立しているようで、実は密接につながっている。「フィジカル」に自信があれば「メンタル」にも余裕が出るし、「マテリアル」が信頼できれば滑りに集中できる。どれか1つでも崩れれば、全体のパフォーマンスが落ちる。だから日々、少しずつでも積み重ねていくことが一番大事なんです。

「血を巡らせる」ことが整える第一歩

トレーニング後やレースの疲労を抜くために、どんなリカバリー方法を取り入れていますか?

僕にとって、1日の終わりに心と身体を“整える時間”は欠かせません。ただ休むだけでは、次の日にベストな滑りはできない。特にアルペンスキーは極寒の中で筋肉に強い負荷がかかり、移動も多い。だからこそ、効率的なリカバリーが結果を左右するんです。

中でも僕が重視しているのは「血流の循環を整えること」。ブーツやタイツによる圧迫、寒さや長時間の移動は、血の巡りを悪くし、疲労物質が抜けにくくなります。だからまず、リカバリーの入り口として血流を意識したケアをしています。

具体的には、脚に圧をかけるコンプレッションマシン、自転車をゆっくり30分ほど漕ぐアクティブリカバリー、そしてストレッチ。どれも「巡らせること」を目的にしていますが、中でも一番“効く”と感じるのは、やっぱり入浴です。湯船に浸かることで体の芯まで温まり、筋肉が緩んで呼吸も深くなり、「ああ、戻ってきたな」と感じられるんです。この“整える時間”は、単に疲れを取るだけではありません。精神面をリセットする意味でも重要です。100分の1秒を争う競技では、結果ひとつで気持ちが乱れることもあります。だからこそ、温まった身体と落ち着いた心で眠ることで、また前を向ける。血を巡らせることが、僕にとっての回復の原点であり、明日に向かうための儀式なんです。

「JIKKO」がくれる、芯から温まる感覚

入浴剤「JIKKO」を使ってみて、どんな効果や変化を感じていますか?

初めて使ったときに驚いたのは、湯上がりのポカポカ感がまったく違うことでした。普通のお湯なら、時間が経つにつれて手足が冷えてくるのに、JIKKOを入れたお風呂は違う。お風呂から出た後も体の芯がじわじわと温まり続けていて、まるで地元の温泉に入ったような感覚でした。

僕は普段から「血流がすべてのベースになる」と考えているので、JIKKOによるこの温まり方には本当に助けられています。体が深部から温まることで、筋肉も自然とほぐれ、入浴後のストレッチの効き方が変わってくる。そして何より、血流が整うと睡眠の質も格段に上がる。これは遠征先のホテルなど、慣れない環境でこそ実感する効果です。

香りにも特徴があります。最初は「結構インパクトあるな」と思いましたが、何度か使ううちに、スイッチが切り替わるような感覚になってきました。どこか薬湯らしい、効能を感じさせる香り。それが日常から“回復モード”へと意識を切り替えてくれる。今では、「この香りがないと入った気がしない」と思うくらいになっています。遠征先でも、なるべくバスタブのあるホテルを選ぶようにしていて、JIKKOはいつも持参しています。連戦の合間、移動で脚が重い日、レースで思うようにいかなかった日…そんな日こそJIKKOで整える。血流を促し、筋肉も心もほぐして、また明日に備える。それが僕にとってのJIKKO習慣です。「温まる」ことは、アスリートにとって単なる癒しではなく、回復戦略の一部。JIKKOは、それを支えてくれる最も頼れる味方のひとつと感じています。

若いアスリートに伝えたい、「質」の大切さ

若い選手たちに向けて、何か伝えたいことはありますか?

今の時代、みんな頑張っています。でも、頑張るのはもう当たり前。その中で差がつくのは「質」だと思います。練習の質、リカバリーの質、睡眠の質、その全てをどう高められるか。だから入浴も「ただのお風呂」じゃなくて、自分にとって意味のある時間にすることが大切。そのために、信頼できるアイテムを選ぶことが競技力にも繋がっていくんです。

世界の頂点を見据えて

最後に、来年に向けての意気込みをお願いします。

僕にとって、まず越えなければいけないのは「ワールドカップで30位以内に入ること」です。これは来シーズン行われるミラノ・コルティナ冬季オリンピックの代表選考の基準でもあり、世界と本気で戦うための土台です。

“30番の壁”は簡単ではありません。100分の1秒単位で順位が決まる世界で、タイミングや雪質、マテリアル、メンタルなど、あらゆる要素が揃っていないと届かない位置。でも逆に言えば、ほんの少しの差で届く世界でもある。そこに可能性があるからこそ、挑戦する価値があると思っています。今シーズンはワールドカップが5戦あります。すべてが勝負です。1戦ごとにベストを尽くし、自分の滑りを貫く。その積み重ねの先にしかオリンピックはないと感じています。僕が目指しているのは、ただ出場することではなく、世界で“戦える選手”になること。そのために、フィジカルもメンタルもマテリアルも、そしてリカバリーも含めて、日々のすべてがつながっている。

これは僕ひとりの挑戦ではありません。支えてくれる家族やチーム、応援してくれる方々の存在が、いつも僕を前に押してくれています。その声に応えるためにも、日々を悔いなく積み重ね、2026年の舞台(ミラノ・コルティナ冬季オリンピック)で、日本のアルペンスキーの存在感をしっかりと示したいと思っています。

弊社の代表取締役 松田宗大(左)と若月選手(右)

アルペンスキー選手

若月ワカツキ 隼太ハヤタ

アルペンスキー選手。1999年生まれ、新潟県湯沢町出身。ホテルロッソSC所属。所属チームはWRA(World Racing Academy)。苗場スキー場の麓で育ち、幼少期より雪とともに暮らし、スキーに親しむ。高校入学と同時にナショナルチーム入りを果たし、2020年には地元・苗場でFISワールドカップデビュー。現在は日本代表として回転・大回転の技術系種目を中心に、ヨーロッパを拠点に世界の舞台で挑戦を続けている。日本人初のワールドチャンピオン、そして悲願のオリンピックメダル獲得を目標に、誰かの勇気や感動につながる滑りを目指している。

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